地域の縁側『清新カフェ』(中央区・清新地区社協)
賛助会員が支える『地域の縁づくり』(令和7年6月)
相模原市社会福祉協議会の賛助会費は、市内各地域の福祉課題をもとにした、住民や関係機関による地域づくり活動に使われています。
今回は、相模原駅の南西に広がる清新地区を取材しました。
近年、マンションや戸建て住宅の建設により人口が増加するこの地域の課題と、その解消に向けた住民の方の取り組みをうかがいました。
独居高齢者の交流の場を
住民が主体となり高齢者が地域で生活を続けるための課題を検討する「清新地区地域づくり部会」。
この会議では、配偶者を亡くしこもりがちになる方や、外出の機会が少ない方など、「高齢者の孤立」について検討を進めていました。
「高齢になっても孤立しない地域が作れないか」と立ち上がったのが、清新地区社会福祉協議会(清新地区社協)です。
「誰もが気楽に集まって、おしゃべりできる場を」と交流拠点の開設に向け動き出しました。
元・牛乳屋さんが地域の居場所
令和6年4月。牛乳販売店として使われていた場所を借り、「清新カフェ」(清新6-13-7)が開設されました。
内装や備品等の準備も、地域住民の力を合わせて行いました。
カフェは毎週月・金の週2回。午前10時~12時、午後2時~4時の2部制。
開設当初からスタッフを務める田所洋子(たどころようこ)さんは、
「お一人でいらっしゃる方が多いですが、気が付けば皆さんお友達になっています。
ここに来れば誰かいる、と思ってもらえるような、安心できる場になれば」
(ボランティアスタッフ 田所さん)
と笑顔で語りました。
参加者の体調を気遣う田所さん
この日は、常連参加者の一人が現れず田所さんや参加者も心配そうな表情。
本人の安否が確認できると、会場には笑顔が溢れました。
縁が始まる「きっかけ」づくり
「今後は若い世代にも活用してもらいたい」と話すのは、清新地区社協副会長の武田邦雄(たけだくにお)さん。
清新地区社協 武田副会長
「現在の『清新カフェ』は平日の昼間に開催していることもあり、参加者は高齢者が中心ですが、もと もとは、“属性にとらわれず誰もが集える場所を地域に”というのがコンセプトです。
たとえば、夜間ならここを使いたいという若い世代の方がいるかもしれない。
運営スタッフとよく相談しながら、無理をせず、慌てずを大事に、将来的には多世代交流できる場になって、住民同士のつながりがもっと強くなればと思っています」
(清新地区社協武田副会長)
と目を輝かせました。
同社協会長の山口敏夫(やまぐちとしお)さんは
「昔は井戸端会議や、縁側でのお茶のみがどこにでもあって、そこで孤立が防げていました。
今はそういう場所が少なくなっています。
『清新カフェ』が現代の『縁側』の機能を果たせたらと思っています。
地区社協にできるのは『縁が始まるきっかけづくり』。そこからのご縁は、住民の皆さんが作られる。
地域がつながる『きっかけ』を、これからも作っていきたいですね」
(清新地区社協山口会長)
と語りました。
清新地区社協山口会長
参加していた方にお話を聞くと、
「自治会の回覧で見てこの場所を知りました。一人で来ましたが、今ではみんな顔見知りです」
「ちょっと遠いところから来ているの。うちの周りにもこういう場所があったらいいわね」
「家にいても誰ともしゃべらないですから。100円(飲み物代)でゆっくりさせてもらえて、居心地がい いですね」
と、口々に『清新カフェ』の魅力を語りました。
今後は、地域の子ども達にも参加してもらえるようなプログラムも検討しているとのこと。
貴重な地域の拠点として、今後の活動に注目が集まっています。
この他にも市内ではさまざまな地域福祉活動が行われ、賛助会費はその貴重な財源になっています。
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