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赤城 喜久代さん(2011年12月)

赤城さんの写真

赤城 喜久代(あかぎ きくよ)さん
昭和23年、長崎県生まれ。昭和60年に趣味である岩登りの練習中に岩から落下し、頚髄を損傷。その後、市内中央区矢部新町に転居。社団法人全国脊髄損傷者連合会の理事及び同会神奈川県支部副支部長として活動する傍ら、障害者支援センター松が丘園が実施するピアカウンセリングのカウンセラーとして同じ障害のある方の相談に対応している。
平成3年より、共同募金運動の街頭募金活動を実施。

 

街頭募金活動を始められたきっかけを教えてください。

所属している全国脊髄損傷者連合会が共同募金配分金の助成により、研修会などを実施していたこともあるのですが、何よりも私たち障害のある人たちは地域の皆さんから助けられることが多いので、社会に役に立つことをしたいと考え、始めたのがきっかけです。

ドラえもんバッチの写真

街頭募金を長くされて、いろいろなご苦労もあるのではないですか。

あまり苦労というのは感じたことがないですね。ただ、より多くの方に募金にご協力をいただくにはどうしたらよいか、ということを考えています。
横浜駅の駅頭で行うこともあるのですが、歩いている皆さんは電車に乗ったり、どこかに行ったりするという目的があるので、足早に通り過ぎる方が多いです。中には赤い羽根をかざしながら私たちの前を通る方もいらっしゃいました。(笑)もちろんより多くの方に共同募金をPRするという意味では効果があると思うのですが…。
相模原では市役所の前で行っていて、手続きに来られた方や職員の方など募金をしてくださる方が多いと感じます。駐車場やトイレを使用しやすいということで、市役所前を選んだのですが、募金にはよい場所かもしれません。赤い羽根を持ったドラえもんのバッジはお子さんに人気ですね。もっとPRしていけばよいと思います。

ピアカウンセリングのカウンセラーとしてもご活躍ですね。

私は全身性の障害の担当として障害者支援センター松が丘園で行っていますが、交通の便があまり良くないので、相談に来られる方はあまり多くありません。このことから、市内の障害者施設などに行ってご相談に対応するということもしていました。松が丘園に行って相談するというほどでもないけど、「ちょっと聞いてほしい」と思っていることをお聞きする機会になります。中には施設の外で生活したいとは思っていたけど、不安もあるし、施設の職員にも相談できなかったという方が自宅で生活している私とのお話を通じて、在宅の生活を始めたという方がいらっしゃいます。私たちカウンセラーの役割はその方の気持ちに寄り添い、そっと後押ししてあげることだと思います。

赤城さんの写真

市民の皆様にメッセージをお願いします。

私は旅行が趣味なのですが、海外などに行ってもついつい空港や外出先、公共交通機関などでバリアフリーの状況を確認してしまいます(笑)。最近は相模原もバリアフリーが進んできました。設備などももちろんですが、スーパーなどで声をかけてくださることも多いのでとても嬉しいです。街中で困っていそうな方がいらっしゃったら、ぜひお声かけをいただければと思います。


インタビューを終えて

「“いいひと”なんて言われるととても恥ずかしいのですが…」とおっしゃっていたのですが、取材には快く応じてくださった赤城さん。事故によって1年半もの間入院をされ、障害が残るなどつらいご経験をされたことが想像されますが、前向きに活動をされている姿が印象的でした。時には支えられる立場であり、時には支える立場になる、このようなお互いに支えあう関係づくりが“みんないいひと”のまちづくりであり、赤城さんのように前向きに活動される“いいひと”の輪を広げていくことがその実現につながっていくと思います。

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